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さび止の種類と特徴、単価

何故さび止めが必要か?

外壁や屋根の塗装をする時に併せてサビ止めを施工する場合があります。鉄部は、雨などの水分と触れることで酸化していきます。これをサビといいます。普段の生活でもサビを見る機会は多いので、どのようなものかはわかると思いますが、茶色のやつです。

住宅の外壁や屋根のサビを放置したままにすると見た目が汚く見えてしまいます。また、鉄部の強度がなくなり、徐々に崩壊してしまう恐れがあります。これらを防止するために、サビ止めをしっかり施工して、サビの進行を抑えます。サビ止めを使うことで、腐食性物質を侵入しにくくでき、鉄がサビにくい環境を作ることができるのです。

サビ止め自体には耐久性がほぼありません。その為、さび止め後に上塗り材と塗ります。この上塗り材とさび止めの相性もあります。どんなに高級な上塗り塗料を使っても、下地処理をしっかりしていなかったり、相性の悪いもの同士を使うと塗料が浮き上がってきて、剥がれてしまうので注意が必要です。

塗装で使用する塗料にも多少のサビ止め効果はありますが、専用のサビ止めを使用した方が耐久性が高くなる為オススメです。


ケレンとは?

ケレンは、鉄部にサビ止めを塗る前に行なう下処理のことで、マジックロンやヤスリなどを使ってサビを落とします。サビを落とさなくては、その上にどんな高級な塗料を塗っても直ぐに剥がれてきてしまうので、塗装をする意味がありません。

ケレン処理と言っても1〜4種の方法があり、サビの状態を見ながら素材に合わせて方法を選びます。


1種ケレンに使う工具と平米単価

腐食が出ている下地にサンドブラストなどの工具でサビの除去。
ほとんど適用になることがありません。


2種ケレンに使う工具と平米単価

塗膜が劣化している時にディスクサンダーやワイヤーブラシなどの工具でサビの除去。
単価は2,000〜2,500円/uです。


3種ケレンに使う工具と平米単価

塗膜の部分的な劣化にディスクサンダーやワイヤーブラシなどの工具でサビの除去。
単価は600円〜1,500円/u


4種ケレンに使う工具と平米単価

汚れやチョーキングの粉末をワイヤーブラシとサンドペーパー、サンドブラストなどの工具で除去。
単価は400円前後/uです。


さび止めの種類

さび止めには様々なタイプがありますが、無鉛化・無クロム化が進んでいるため、以前のような鉛系やクロム系の使用は減少しています。


一般用さび止めペイント JIS K 5621 1種、2種、3種 4種

べんがらを主体としたもので、安価だが他のさび止めペイント比較して性能は劣ります。
現在ではあまり使われていません。


鉛丹さび止めペイント 旧JIS K 5622 1種、2種

最も古くから使用されているさびび止めで、鉛丹と乾性油を練り合わせて作られます。油性系と合成樹脂系があります。色はオレンジ色です。乾燥が非常に遅く、毒性も強いため現在ではあまり使われていません。


亜酸化鉛さび止めペイント JIS K 5623 1種、2種

亜酸化鉛を配合したさび止めです。亜酸化鉛は活性が強く、塗料に配合すると貯蔵安定性が悪くゲル化するので、使用するときに塗料液と亜酸化鉛を混合する必要があります。


塩基性クロム酸鉛さび止めペイント 旧JIS K 5624 1種、2種

塩基性クロム酸鉛を配合したさび止めです。クロムの効果により鉄面を不導体化し、塩基性の効果でり緻密な塗膜を形成します。クロム系なので現在ではほとんど使用されていません。


シアナミド鉛さび止めペイント JIS K 5625 1種、2種

シアナミド鉛を配合したさび止めです。鉛丹さび止めペイントの後に出てきたさびび止めです。鉛丹さび止めペイントより比重も軽く防さび力いのが特徴です。


ジンククロメートさび止めペイント JIS K 5627 A B

ジンククロメートを配合したさび止めです。鉛丹とジンククロメートの効果で乾燥性と耐久性が高いが、結露しやすい箇所には不向きなのが特徴です。


鉛丹ジンククロメートさび止めペイント 旧JIS K 5628

鉛丹ジンククロメートを配合したさび止めです。鉛丹とジンククロメートの効果で乾燥性と耐久性が高い。現在ではあまり使われていません。


鉛酸カルシウム鉛さび止めペイント JIS K 5629

鉛酸カルシウムを配合したさび止めです。白色。付着性など塗膜の性能が高いが、貯蔵性が悪く、ゲル化しやすい。鉄鋼、亜鉛メッキ面用として使用される。


構造物用さび止めペイント(旧エポキシ系樹脂のさび止め) JIS K 5551

エポキシ樹脂という樹脂が配合されたさび止めです。紫外線に弱い点もありがすが、密着力とさび止め能力が高い特徴があり、最近一番使われいます。亜鉛メッキやアルミ・ステンレスにも塗装できる製品あり幅広く使われています。


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